【高額提案】山科・分解炉外部放出ガス使用量抑制

【報告者】 製造二課:一圓課長 【提案者】青山和幸【評価】金賞(42点)・10万円
【審査側】 小林常務・辻本室長・岡本担当(2026/7/22決裁)

【改善の背景】
山科工場の分解炉では、アンモニアガスの未分解分が炉内に流入するのを防ぐため、分解炉上部で再生ガスを燃焼・放出しています。従来、安定稼働を優先して「時間あたり5〜8m³」の放出が必要であるという定説があり、長年この設定で運用されてきました。しかし、近年の自動車部品等の生産台数減少に伴い、関連する焼結炉の稼働台数が減っているにもかかわらず、ガスの放出量は見直されないまま維持されていました。
この設定の「神話」により、実態以上のガスが浪費されていることが課題となり、コスト削減と資源最適化の観点から設定値の妥当性を再検証することとなりました。

【改善内容】
これまで工場の「定説」として維持されてきたガス流量設定(5〜8m³/h)を、実地検証に基づき最適化しました。品質への影響や未分解ガスの流入リスクを慎重に確認しながら段階的に流量を下げた結果、3〜5m³/hの設定でも安定稼働が可能であることを突き止め、基準値を変更しました。この改善を山科工場の1・3・4号分解炉すべてに適用。また、単なる設定変更に留まらず、現場の慣習を疑うことで大きな成果を得られることを実証しました。この成功を機に、同様の仕組みを持つ滋賀工場など他拠点への横展開や、プロパンガス等の他の燃料ガスにおける流量見直しも次の改善ターゲットとして設定されました。

【効果と費用の内訳】
ガス放出量を約4割削減し、年間約1,630万円(月約136万円)の低減を実現。設備投資なしの運用見直しのみで多大な経済効果を上げ、工場の収益性向上に直結しました。

【審査コメント】
年間1,600万円を超える極めて高いコスト低減が達成された点に加え、長年の「定説」を疑い、品質検証を経てリスクを排除しながら実行したプロセスが非常に高く評価されました。今回の改善が「既成概念を打ち破る模範的な活動」であることや、他部署への波及効果を考慮し、最高額の10万円枠(41点以上)として承認されました。また、今後は事例を社内公開して横展開を促進することや、プロパンガス等他の資源への着手、将来的な分解炉の集約運転による更なる効率化も期待されています。

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